登山
2021年01月05日(火)
遠見山・殿隠山で登山
2020年10月25日に歩いた。
今日は野母半島の南端に位置している遠見山と殿隠山を歩いてきた。
遠見山というだけあって、遠くが見渡せる山という事もあり、前大戦では陸軍の防空監視哨が置かれており今でもその遺構を見る事ができるのだと言う。
また遠見山から稜線を伝わってゆく事ができる『殿隠山(とのかくれやま)』へも足を伸ばす。
ガイドブックでは『観音寺前バス停』からのスタートとなっているが、
僕はバイクを『脇岬海水浴場』の駐車場へ停め、ここから歩きはじめた。
この駐車場にはお手洗いもあり、登山の出発地点としても最適だ。
ここからの道だが、ガイドブックは若干アテにならない。
ガイドブックの情報が古いため、書いてある道がないからだ。
バス停の近くから『岬忍寺』の標識をみて寺の方へ向かう。
程なく『脇忍寺』が見えるので、その前を横切って進むと、『脇岬小学校跡地』があり、奥の方に小さく鳥居が見える。そこが登山口だ
鳥居の前に立つと、上空からピーヒョロロ〜と鳴き声が聞こえている。
鳶(トンビ)が羽根を広げて上空を舞っていた。
さっそく鳥居を潜って階段を登って山へと入って行く。
登り始めるとすぐに金比羅神社の拝殿がある。
拝殿を超えて進むと、荒れ放題の山となる。
あまり人も訪れないのだろう、酒瓶や空き缶も転がっている。
尾根伝いに登ってゆく、踏み跡はあるので見て進む。
特別難しい場所は無いのだが、それなりに険しい斜面だ。
一歩一歩確実に歩く事と、進む道をしっかり確認した上で登りつめてゆく。
途中、左側に深い穴があった。
中を覗きみると、ハシゴが外されており、深さは5mぐらいはありそう。
底には横穴があり、内部に何らかの空間があるようだ。
ちょっとした地下基地でもあったのだろうか?
遠見山の山頂へ到着、中央には座りの悪い椅子があり、こじんまりとした空間である。
四方を立木に阻まれてはいるものの、南側には小窓が空いており眺望を得られる。
そこから見える景色は、野母半島の南端、樺嶋(かばしま)、眼下に見える集落と島にかかる橋が箱庭的に見え、またキラキラと光る海が綺麗で、ことの他良い眺めだ。しばらく目を細めて眺めていた。
ここ遠見山からは、稜線を歩いて行くと隣の『殿隠山』へ縦走可能となっている。コンパスを慎重に見て殿隠山へ向かう。
道中は今年の台風の影響なのか倒木が多い。
またどちらかと言えば踏み跡がわかりにくい所もちらほら。
30分ぐらい歩いただろうか。
殿隠山へ到達。山頂は倒木がひどい事になっている。
殿隠山は展望は無いし、ここに至る道もあまり快適とは言えないので、好事家向きの山であると思う。
ちなみに『殿隠山』とは、かつて平家の残党である三浦一族がこの山に隠れ住んでいたという言い伝えにより名付けられたのだと言う。
さてこの後であるが、殿隠山から遠見山へ一度戻る。
ガイドブックを参考にして、遠見山から、『西側の尾根を右に見ながら東側の尾根伝いに下ることとなる』(と書いてある)のだが、ここからの道がヒドイ。
まず遠見山からの下山路が見当たらない。
あちこち見て回ったが、踏み跡が無い。
そこで歩けそうな場所を歩いて下って行く。
山頂付近は尾根の幅が広いのだが、慎重に下ってゆくと、等高線も集束してきて直にはっきりと尾根の上を歩いている感覚を得るのだが、その段階になっても踏み跡を感じない。
道を下りながら、ガイドブックはかなり長い間更新されてないんだな・・とはっきりと分かった。なかなかひどい道である。
遠見山からの下山路は完全なバリエーションルートである。
登山入門者がこのガイドブックを頼りにこのルートを使う場合、かなり痛い目に合いそうだ。山渓にはこのコースの情報を更新した方が良いだろう。
最後はどこをどう歩いたのか、神社の裏手に出てきた。
遠見山から妙涀宮神社のルートをどうしても歩きたい場合は下りではな登りで使う方が良いだろう。
ふう、やれやれ・・下山したら麓のラーメン屋でラーメンとチャーハンを食べようと思っていたのだが、思ったより時間がかかってしまったよ。
海水浴場の近くにあった『さつまラーメン』でラーメンを食べたいと思って暖簾を潜ったが、店主と目があった瞬間に「ごめんね〜!終わっちゃった!」だって、がっくり・・・。
下山はなかなかヒドイ山だったが、僕にはこういう登山も久しぶりで、それなりに楽しめた。ラーメンが食べられなかったのがとても残念である。