登山
2018年12月21日(金)
矢上普賢岳、行仙岳を巡る
2018/10/28
長崎市の東端に位置し、古くから信仰の山として登られてきたという、『矢上普賢岳』とその隣にある『行仙岳』で遊んできたので山行記録をつける。
普賢岳というと島原半島の普賢岳を思い浮かべるが、矢上普賢岳にも普賢神社があり、普賢菩薩や涅槃像などを祀っている、との事。
いつものガイドブックを参考にして訪ねてみた。国道251号線から大きな鳥居が目印で、そこから歩いて登り始めるそうだが、当日僕はバイクだったので鳥居をバイクでくぐり坂を登って霊園の駐車場に停めた。
ここから山に入ろうと思うのだが、ガイドブックを見てもよくわからない。
車道をずっと登って行くと砂防ダムのようなものがあり階段もあるが、なにか違う気がして引き返す。ちょうど地元の人がいたので話しを伺うと太陽光パネルの脇から登り始めるのだとか。
麓の鳥居から登山口までの間、道標らしい道標は無い、ガイドブックにも坂を登ると登山口がある、としか書いてなくてわかりにくかった。
さっそく山へ入って行く。
背の低い鳥居をくぐるとそこからすぐに山に入る。
この階段は山頂付近まで続き、全部で1,809段あるらしい。
階段を登り始めるとすぐに2つめの鳥居もある。
ちなみにこの季節、参道にはどんぐりの実がよく落ちている。
食べられる実を拾い集め、少しだけ持って帰る。
中身を割りフライパンで炙って、バターや塩で味付けして楽しむ。
腹いっぱいにはならないが、ちょっとした秋を感じる事ができる。
この場所は山の麓にある集落『侍石』から続く車道と普賢神社の表参道が合流する場所だ。普賢神社へ登る前に、幸授屋稲荷・白龍神を見て行く。
人気(ひとけ)は無かったが、掃除も行き届いており、よく管理されている、という印象を持った。とても大切にされている様だ。
観光が終わったら、道を戻り再び山へ入って行く。
登っていると、何人かの人に追い抜かれた。皆さん普段着のようす。近所の人が朝の運動で登っているのかもしれない。
ガイドブックには書いてないコースだが、進んで見る事にした。
倒木をまたいで進むと、ふたたび道を感じるようになり、道をトレースしつつ進む、コンパスでは南を指し、道は一度下ってゆき、小さく登りかえして、標高270m(推定)の小ピークへ到着。
この周辺、あまり写真を撮影してなかったのだが、造成されてキレイに整地されている。そこの場所は『戸石城』の城跡でもある。
涅槃像は基本的には頭を北、顔を西に向けていて、いわゆる北枕(死者を寝かせる時の作法)はこれが由来なのだという。
なんとなく普賢神社の拝殿の裏を見てみると、すぐに階段があり、岩壁に小さなステップが作ってある。鎖もあり登れるようだ。
土足では上れないようで、靴をぬいで恐る恐る登る。
鎖は登るのは簡単だが足元が良く見えないので下るのは難しい。鎖をしっかりとにぎり、確実に降りる、緊張した。上から見るとけっこう高い。
神社の宮司さんかと思ったら、ただの登山者で夫婦で掃除をしながら登っていたようだ。途中でみたお供えもの、火が灯されたロウソクなどもすべてご夫婦がした事のようだ。
さらに石段を登ってゆくと、矢上普賢岳の山頂に出る。
眼下に見えるのは東長崎の町並み、近くに見えている島(写真で左下)は『牧島』だ。空気が澄んでいる日は雲仙や天草半島も見えるそうだ。
薬師如来があると書いてあるので進んでみた。少しの間坂道を下ってゆく。
山頂へもどり行仙岳へ向かう。
矢上普賢岳から行仙岳へは何の困難も無く行ける。
行仙岳山頂で昼めしを食べる。誰も来ないと決めつけて、その場で大胆に調理をはじめてラーメンをすする。
粉を溶かして飲むコーヒーも、山ではけっして悪くはない。
さて、このあと・・下山して帰ったかとおもいきや、実はさらに足を伸ばしてここから北側にある小ピークまで歩いた。道が伸びていたので、ちょっと歩いてみる事にした。
矢印の方向があらぬ方向を向いていたが、間違いではなさそう(?)矢印の指し示す方には踏み跡が見当たらないのだが・・意図が良くわからない道標だった、もしかしてバリエーションなのかな。
何か山頂に表札でもあるかと思ったが、山名を表すものは何もなく、ただ白い板だけが転がっていて気にはなった。
この後、どんぐりを拾いながら、矢上普賢岳までもどり、登ってきた道をテンポ良く下って家に帰ったのだった。思わぬ寄り道が多い山行だったが、なかなか面白く歩けてよかったと思う。