カヤック
2018年09月21日(金)
長与町の無人島、二島へ(1)
3連休の天候が急回復!!
カヤックでキャンプツーリングへでかける絶好の機会を得た。
最初は長与町のキャンプ場からの出撃を考えていたのだが、今回は大村海岸から長崎空港の南側をかすめ、長与町の二島(ふたしま)をめざす事に決める、単純距離で約8.5kmの船旅だ。

大村海岸へやってくると、これ以上無いほどの好天、風もほとんど無く、波も小さい。

早速カヤックを組み立てるのだが・・・
早く海に出たいという気持ちが強すぎたのか、カヤックの組み立てに何度か失敗し、出撃の準備に1時間半もかかってしまった。気温もそうだが、焦りのためか嫌な汗をかく、組み立て終わった時には、全身が汗でびしょ濡れだった。

艇を海の中へ引き入れて漕ぎ出す。
岸で見ていた人らに手をふって別れた。
まずは長崎空港の『滑走路誘導灯』へ向かう※
この誘導灯については、あらかじめ弟からの情報を得ていた、長崎空港で働いている方に聞くと、この誘導灯に船などで近づいても何ら問題が無いと言う事である。
※滑走路進入灯かもしれない。



ところでここでひとつ問題がある。
長崎空港から出ている安田産業汽船の連絡線の航路をカヤックで横断しなければならないのだった。
これは周辺をよく見て、航路を妨害しないように速やかに移動する必要がある。

カヤックを止めて見送る。
連絡船の窓にいくつかの顔が見えた。
両手で手をふってみると、手をふりかえしてくれた。
なんとなくほっこりした気分になる。



誘導灯に近づいてゆくと、左手に航空機が見えてきた、着陸態勢に入っている。

プロペラ機だ。この距離からみる飛行機は迫力満点だ。

青と緑でキレイに塗り分けられた飛行機が青い空に映える。



さあ、いよいよ、誘導灯の下を通過する。
船の上からでしか見ることのできないアングルに静かに興奮を覚える。

(ことさらに男を強調するつもりは無いが)男というのはこういうインダストリアルなデザインが大好きな生き物だと思う。

シーカヤックの楽しさのひとつとして、このように普段は見る事ができない角度から、いろんなものを見る事ができる、というのがあると思う。


誘導灯を通過した後は長崎空港の圏内から脱するために岸を漕ぎ進める。


誘導灯から離れてゆくと、いままでは長崎空港(箕島)の影に隠れていた島が見えてきた。
あれが目指す長与町の『二島』だ。
ここからが勝負だな・・と思った。
実際漕いでゆくと、長崎空港(箕島)の裏側は潮の流れがあり北の方へ静かに流されてしまう。
風はあまり無いと思っていたが、船首が進行方向とは逆側(つまり大村市側)を向こうとするので右側をおもいっきり漕いで軌道修正を入れるのだが、これがなかなかキツイ。何度漕げどもカヤックは回れ右をしたがる。これにはまいった。

また軽い船酔いにも苦しめられる。船酔いの薬を飲むのが遅すぎたようだ。
船酔いは激しく体力・気力を削られる。
疲れたので休んでいると、船首は逆側へ向いて、船は北側へと流される。


箕島から二島への間は、景色の変化が無いという意味では単調である。
波の変化も殆ど無く、ただひたすらに静かな海。
稚魚がよく跳ねていて、カヤックにぶつかってくるドジな小魚もいる。
二島へ近づいて行くと、海面にもわずかな変化がうまれる。
小さいギザギザが海面に現れ少し風が出てきた。
前方から人の声や音楽が聞こえてきた。
まさか・・と思い単眼鏡を取り出し島を見る、桟橋にボートと沢山の人影が見えた。
先客がいるようだ。
初めてなのでどこから上陸したら良いのか分からなかったので、北側から上陸する事に決める。(実際には北側と南側どちらもカヤックで上陸可能)



潮間帯は岩がちな地形で、樹木・下草が鬱蒼としている。
島の沿岸部を海底の岩に注意しながら、ゆっくりと漕ぐ。

めざす二島の岸が見えてきた、人影とタープテントが見えている。
どんな人達なのだろうか・・不安も大きい。
続きます。