カヤック

2023年11月18日(土)

大村湾 畝島(北島)

この日は大村湾、西彼町亀浦郷に属する無人島『畝島(うねじま)』を周って遊んできた。
この島はシマダスに掲載が無い。

畝島の位置、大村湾北部。西彼町亀浦郷。
周辺の様子。

畝島は2つの島から成っているようだ。北島と南島に分けて紹介する。

この日は亀浦の漁港近くから船を出した。
これまで何度か船を出した事がある場所だ。近くにはお手洗いや小さいけれど商店もあるし、近隣に住んでいる方々の雰囲気も良くカヤックを出しやすい場所だ。(カヤック遊びは出艇場所近くの人々の理解無しには成立しないので地元の人の感情やルールに注意して遊ぶ必要がある、こちらからフレンドリーに接する事、言う事を聞く事、またできれば地元にお金を落とす事が大事だ。と個人的に思っている。)

出艇場所についた後はカヤックを組み立てるが、雨上がりのため地面が濡れていてカヤックは汚れるし、アルミパイプに泥が入って少し苦労する。漁師の方に話しかけていただき楽しく話せた。

ちなみにこの場所、裏の畑からもたまにたまにおじいさんが出てくるが、感じが良い方で安心。

西海市西彼町亀浦郷である。

時間をかけて慎重に組み立て、フラッグも立てる。シーフラッグは安全のための艤装だ、後日船を持っている方に話しを聞くことができたがシーフラッグはそれなりには目立つらしい、釣りをする時にはつけておきたい。

さあ、出発だ。静かな港へ船を浮かべ漕ぎ始めた。

魚探のスイッチを入れ水深を見ながら漕ぎ、港から出てゆく。
湾内の水深は深いところで8mってところかな。

漕ぎながら右手を見ると、あちらでは雨が降っているようだ。

天気はいまいちだが、暑い季節はこのくらいの日差しが丁度良い、軽く雨に降られるぐらいが涼しいってもんだ。

この日はなぜかエイの訪問を良く受ける、カヤックの近くまで来てじっとこちらを観察しているのだ。
このような仕草をみるとエイにも高い知能や、好奇心のような物があるように感じられる。
その後、エイは潜って行った(魚探では右側が最新の情報となります)

この後も釣りをしながら、北上してゆき、今日の目的地である『野島』へ向かったのだが、島に近づくと鳶が上空を舞いなんだか騒がしい。島で子育てをしているのかも知れない。写真を撮影しながら島を一周したのだが、必ずしもこの島の周辺で遊ぶ必要も無いし、鳥の生活の邪魔をするのもつまらないので、釣りをしながら別の島へ向かう事とした。

こちらが野島、上空を鳥が飛翔しており巣をつくっているようだった。

野島から転進、次にやってきたのが『畝島(うね島)』だ。
近寄ってゆくと島の西側に大きな浜が見えてきて上陸しやすそう。

畝島(うねしま)西側に大きい浜がある(写真では右側の浜)

島の西側には大きな浜があるので、そこから上陸。
小石がゴロゴロとした浜だ。

上陸

ちなみに現時点の潮位を確認すると106cm、参考までに。

現在の潮位。106cm
浜、一部露岩がある。

上陸地点は島の西側、ここから徒歩で島の南を通って行き、反時計回りに島の周辺を散策してみる事にする。

島の南側を歩く。あちらに見えている島も『畝島』であえて言えば(南島)

畝島は地図で見ると2つか3つの島から成る、通常このような島はそれぞれ別々の名前がついていて良さそうであるので少し不思議に思いながら島を眺める。あえていえばこちらは畝島の北島、あちらは南島と言って良いかな。

畝島の南側の浜。
南側で見られた放置された漁具。
島の南側を抜けてゆくと白洲(?)があってその先に岩の小島もある。
この位置から見る、畝島の南島。

畝島の一番東にある岩の小島も観察してみた。

ここが一番東の端。
東の端から振り返ってみる。
写真では伝わりにくいが、岩の断面の色が黒い。
違う場所。こちらも黒い。

日本シームレス地質図によれば畝島周辺の地質は『三波川(さんばがわ)変成岩類(m9/高圧型)』に分類されている。

『三波川(さんばがわ)変成岩類(m9/高圧型)』、これは高い圧力と温度の環境でできた岩のことを指している。「m9」という記号は、地図で使われる記号で、高圧型の変成岩を意味している。 この高圧型の変成岩は、地球の深いところでできる岩で、山やプレートがぶつかる場所などでよく見られる。これらの岩は、とても強い圧力と高い温度の影響を受けてできるので、岩の中の結晶や組成が変わることが特徴だ。 ちなみに、「三波川」という名前は、特定の場所や地域を指すわけではなく、地図の中で岩の種類を表すために使われる用語である。

東側から畝島を見る。
こちらは北側の浜。
北側の浜で見た人工物、『花いっぱい運動』金屋自然の会とある。

調べてみると長崎市で活動している団体のようである。よもやこのような物が無人島の畝島の浜に漂着しているとは思わないだろう。

島北側の露岩。

島の北側では膝まで濡れながら進み、最初の上陸した浜が見えてくる。
さすがにこの時期は海水も温かい。

島をぐるっと回ってきた、浜に僕のカヤックが見えてきた。

適度にコンパクトな島で、まさに僕好みの大きさだ。無人島はこのぐらいが丁度いい。

さてこの後だが、ちょっとだけ島の中も歩いてみた。最初にカヤックで上陸した浜の近くから適当に斜面にとりついて島へ入る。大した労力ではない。一度登ってしまえば島の中は比較的綺麗で歩きやすいが、縦横無尽に歩けるわけでは無く、若干窮屈。全体的にまとまった広さの平坦な場所はほとんど無い。また下を見ると崖もしくはかなり急峻な斜面が多い。
何か人工物があるかな?と思い出来る範囲で隅々まで歩いていくつかの発見がある。

森に入ってみる。
森の上から下のカヤックが見える。
島で一番高いところ。
土地境界線の境界標が打ってある。
境界標周辺から東を見たところ
森の東側。左下は崖で北の砂浜が見える。
森の東部、特筆すべきものは無い。
小さいナナフシを見る。
たくさんドングリが落ちている場所があった。

よく見ると少なくとも3種類のドングリ類が落ちている。
上を見てみたのだが、特に何も無く。
鳥が運んできたのだろうか・・・(?)

「国土調査」と書かれた境界杭が島の北側にある。

と、まあこんな感じで畝島(北島)を観察。
この後は適当に釣りをしながら帰った。

なぜかエイが近寄ってくる、魚探から出てる音波に誘われているとか?

本日の漕遊終了。

大村湾 畝島1(北島)のまとめ
浜が多く上陸はしやすい
大きい浜が北と南にある。
島の東側には独立した岩場がある。
島の中には島中央付近に境界標と、島の東側に国土調査のための境界標が打たれている。
建造物や石垣等、遺構は見当たらない。
島の森の中は平坦地は少ないし、歩ける場所もそう多くは無いが、林相は綺麗で明るく不快感は少ない。
島の森は急峻な斜面と崖が多い。

なお後日地元の人に聞いた話しだが、昔流行り病で人が亡くなった時に畝島に遺体を埋めていたという事らしい。しかしこういう島は昔は日本全国あちこちにあったと思うので、畝島だけが特別という事では無いだろう。島は外界から隔絶された空間だからね。またこの港の周辺では特攻兵器の『震洋』が隠されていた場所という話も聞く事が出来た。

次回は南の方の畝島も訪ねてみたいと思う。

何かあれば追記するかも知れないし、この記事そのものを消す事もありえる。

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