登山
2023年11月27日(月)
長与町 丸田岳〜仙吾岳
いつものガイドブックを見て山を歩いてきた。
今日は稗ノ岳・丸太岳・仙吾岳の3山を歩く予定で出かけたが稗ノ岳は歩く事が出来なかった。
この季節この山域では希少なダンギクの花を見る事ができるそうで、その花を愛でる事が今回の山の目的だ。
今回の山行の長崎でのおおよその位置は以下。時津町、長与町、諫早市に囲まれている。
歩き始めはJR長与駅から、まずは西口へ向かい近くのコンビニで買い物、お手洗いを済ませた後、東口へ移動。
東口前はタクシー等が止まっているターミナルになっていた。駅から出て真っ直ぐ進むと長与川に橋がかかっている、たしか長与橋だったと思うが橋の向こうには坂が見えているので登ってゆく。
この場所にはガイドブックには無い道標があるが、あくまでもガイドブックどおりに歩いてみる。
舗装路を下ると『南田川内(なんだごうち)』の交差点に出る、この場所に道標があるはずだが見えない。
ガイドブックを見ながら道なりあるいてゆき、ミカン畑を目指した。
坂を登ってゆき所々でミカンの畑を見ながら坂を登る。
しばらく歩いて稗ノ岳直下の神社へ。
この神社の裏手に稗ノ岳へ向かうちょっとした崖がある。
ロープがかかっているので、これを頼りに登るのだが、雨後であったため、石がつるつる滑るのとロープも濡れていたためこの日は登らない事にした。ちょっと足を乗せるとツルンと滑ったのでやめることにしたのだった。
登っている途中で落ちれば怪我はすると思うので無理に登る必要はないと思う。
ここで無理をしなくてもこの後すばらしい景観を見る事はできる。
稗ノ岳を見送ったあとも、地味に林道を歩いて進む。
しばらくの間はテレビ中継塔を目指して歩いてゆく。
テレビ中継塔の脇から山へ入る、登山道が伸びているので道なりに歩く。
山に入ったところで尾根を横断するようにイノシシが走っていくのを見る。
一瞬ギョッとするが、同時にニヤニヤしてしまう。
程なくして丸太岳の山頂へ到着。
江戸時代にはこの烽火台を使って黒船の来航を知らせたとあるが、他でみた烽火台と比較して随分小さいものである。
次は丸太岳を後にして、進むと、仙吾岳・タンタン岩の分岐地点に出て道標があるので、タンタン岩へ。
進むと行き止まりっぽいが、これを乗り越えて進むんだところが『タンタン岩』
タンタン岩からの眺めは素晴らしく今日一番の眺望である。
足元の岩はデコボコしており下方は高度感のある場所なので転落しないように注意が必要だ。
このタンタン岩は、長崎が舞台となった映画『サバカン』のロケ地らしい。
10月にはダンギクの群生を見る事が出来たが、なんとなく形が小ぶりな気もする。栄養が足りてないのかな。
何度見ても不思議な可愛さのある花であると思う。
日本でもごく一部の地域でしか見られない貴重な植物だ。
なお、このような花は特殊な環境下でしかうまく育たないので(だからこそ自生地が限られている)持ち帰るなどしないでいただきたい。
タンタン岩の近くには2つ説明板があったのでメモを載せておく。
雨が降った時、雨水のしたたり落ちる音がタンタンと聞こえることから、タンタン岩という名が付けられたという説もある。この岩体は、侵食に弱い火山カクレキ岩層が急な崖を形成している。今から200万年ほど前爆発した長崎火山の周辺部に位置しており、侵食や風化が著しいため異様な風景を呈(てい)している。ちなみにタンタン岩には怪物が現れて、村の若い者にお告げをしたという長与の昔話しもある。
長与ふるさと自然のみち タンタン岩(250m)説明板より
丸田岳から北方約150メートルのこの地は火山角レキ岩からなり、眼下にアカガシ・トベラ・シャリンバイ、奇岩上にはノキシノブ・カタヒバ・イワマツ(イワヒバ)カワラヨモギ等が自生し、中でも中国・朝鮮半島から日本に入ってきた大陸系植物であるダンギクは特筆すべきである。
コデマリに似た種はイワガサ(岩傘)である。蝶類には、ウラギシシジミ・ミカドアゲハ等が見られる。
長与ふるさと自然のみち タンタン岩周辺の植物・昆虫 説明板より
本コース、テレビ中継等の付近の山際には夜行性であるイノシシの牙のあとが見られる。注意を要す。
さて、この後は仙吾岳へ。
山を下って集落へ。
そしてJR本川内駅へ、ピンク色の駅舎で可愛い。
この駅は過去には珍しいスイッチバックが採用されていた駅らしくその跡が見られる。
駅についたらコーラーでも飲もうと思っていたが自販機すらない。
と、駆け足ではあるが、こんな調子の山行である。