カヤック

2018年07月25日(水)

諫早市の無人島、竹島へ(1)

大村城の裏手からカヤックで出撃できるとの情報を弟から得た。
彼は顔が広く、社交的なので、すごい勢いで情報を仕入れてくる、心強い。

早速カヤックを背負い、納車されたばかりのクロスカブで現地へ向かった。

駐車場の端にバイクを停めた、海はすぐそこ。カヤックの出撃場所として最適なポイントだ。

この場所は玖島城(大村城)の一部で『新蔵波止』と言う場所だ。
過去には藩船などの発着に利用されていたらしい。

波止と言うだけあって海に突き出しており、たしかにカヤックで出撃するにはうってつけの場所と言える。

カヤックを背負って波止へ行くと、なぜか白鳥がそこにいた。
卵でも暖めているのだろうか?と思ったが、そうじゃなさそうだ。
すぐそこの海では、もう一羽の白鳥が海に浮かんでいた、白鳥のつがいなのだろう。

白鳥は人間が近寄っても微動だにしない。
白鳥の脇をすり抜け、そこでカヤックを組み立てた。

今日は『バータイプ・フットプレイス』を装備してみた。
これはカヤックを漕ぐ時に足を踏ん張れるようにする艤装だ。

最初から持っていた装備なのだが、装着するのはこれが始めて。
着け方が間違っているかもしれない(笑)

カヤックを組み立てた後はすぐに出撃する。

波止場の突端へカヤックを運んで海に浮かべた。

カヤックへ乗り込むが、バランスが難しい。
ぐらぐらと揺れて、両足が海の中へドボンと落ちて濡れた。
危なかった。

そんなこんなで、なんとかカヤックに乗り込んだ。

この時は特に目標は無かった。

ただフォワードストロークの練習をしようと思い、
前方にある、鹿島・竹島方向へ漠然と漕いだ。

カヤックを前に進めるための、最も基本的な漕ぎが、フォワードストロークだ。
この漕ぎについては、その方法論がいろんな本で述べられている。
だが話者によって、そのやり方にはバラつきが有るように感じられる。

艇から遠い場所を弧を描く様に漕ぐと、艇には曲がろうとする力が加わる、だから出来るだけ艇に近い位置を漕ぐ、ただし漕ぎ始めから途中まではそれで良いのだが、艇の中心部分から後ろへ漕ぎ抜ける時は、丁度上から見てハの字になるようにパドルを動かす。
こうする事でカヤックが曲がらずに真っ直ぐ進むという。
本当だろうか・・。

その教えに忠実に漕ぐ、自分から出来るだけ遠い所の海中にパドルを入れ、真っ直ぐ引き、自分の横を通過してからは外へ逃がすようにしてみた。

すると今までよりも、曲がる力が弱くなり真っ直ぐ進んでいるような気がした。遠くに見える島をしっかりと見据えて、気持ちよく漕ぎ進める。

本当にこの方法で良いのか、まだわからない、ただ今までよりはずっと良い気がした。

恐らく漕ぎ方にもいろんな方法がある、どれが正しいとは一概には言えないのだろう。
人に教えたもらったり、本から得た知識は参考にはなっても自分にとってそれがしっくりくるとは限らない。
最終的には実際にやってみるしかない、そして自分にピッタリな方法を探るのだろう。

ビルジポンプを海に浮かべてみた、この後回収するのが少し面倒だった。

漕ぎながら、ビルジポンプの事を思い出して、使ってみる事にした。
ビルジポンプはカヤックの中に侵入した水を排出するための安全装備だ。

ためしにビルジポンプの底を海に沈めて、ポンプを上下させると、水がことのほか勢いよく排出される。イメージとしてはポンプを押し込むと水が飛び出るのだが、その逆でポンプを引くと水が飛び出てくるので、これは意外だった。

漕ぎ進めていたが、時計を見ると午後1時になったばかりだった。
しばらく考えたが、よし、目の前のあの島まで漕いでみようと決める。
だが行き当たりばったりと言うわけでは無く、この旅の計画は前から頭の中になったし下調べもしていた。

島をじっと見ながら進む。

今日は気温は高いが風も強くて気持ちがいい。
その変わり、波もそこそこ高くなってきた。
波が艇の側面を叩く、水しぶきがあがって艇の中へ少し入ってきた。
漕ぎながら波を見ていると、たまに大きい波がやってくる、そんな手頃サイズの波がくると思わずニンマリと笑ってしまう、楽しいのだ。

周辺を見ると洋上には漁船の姿は無い、
ここぞとばかりに大声を出してみたが、この声いったいどのくらいまで届いているのだろう。

さて、ここで今回訪ねた、竹島と鹿島の位置について簡単に説明しておきます。

鹿島(かしま)と竹島は長崎県諫早市の多良見町に属する島。最寄り駅(と言っていいのか)は長崎本線の大草駅。鹿島は舟津郷黒崎の沖合300m、伊木力漁港から自家用船を使って5分で定期船は無い。

玖島城(大村城)裏の『新蔵波止』から直線距離では3.21km

1時間以上漕ぐと、竹島と鹿島をはっきり目視できる距離まで近づいた。

Googleマップでは見る事が出来ない、島の姿に胸の高まりを感じる。
竹島の側面にはっきりと地層が見えてきた。

右側に視線を移すとこちらは有人島の鹿島、木々に覆われているので、遠景の山々にとけこみ写真ではわかりにくいかもしれない。

諫早市 竹島

まずは竹島に接近してみる事にした。
ここからはゆっくりとパドルを漕いでゆく。

諫早市 竹島

近くに行くとわかったのだが、島の側面に洞穴のような穴が確認出来る。

左側に視線を移す、島の中央部は凹んでいるが、それでも高さのある崖になっており上陸は難しそうだ。ただ海に飛び込んでよじ登れば登れない事もなさそう。

島に接近して、もっとよく観察したくなった、洞穴の近くへ進む。

諫早市 竹島

奥は薄暗いが、どこからか光が差し込んでいるのか、ほのかに明るい。
先程までは風も強く波もあったが、今は風はやみ、凪いでいる、すこし躊躇ったがカヤックごと中へ入ってみる事にした。

続きます。

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